保険をあきらめていた私も入れた!で安心?

最近、新聞の全面広告や折込チラシなどで、よく目に付く広告があります。

おそらく60歳代と思われる男女の、とびっきりの笑顔。

その間には、「入院・手術歴があっても大丈夫!85歳まで申し込めます」のよく目立つ大きな文字。

ある保険会社の医療保険のチラシです。

チラシによると、無料の資料請求をするだけで、抽選でブランド牛が当たるとか。

それはともかく、実際の保障プランと保険料のシミュレーションをみてみました。

例えば、入院給付金日額10,000円のプラン。

気になる保険料は、60歳の男性で、月額、なんと10,825円!

この保険、どう思われるでしょうか。

仮に、60歳から80歳まで20年間支払い続けた場合、な・な・なんと総額2,598,000円!!!

もちろん、保険に入って日が浅いうちに何かの病気で入院することもあるでしょうし、そのような場合は、結果的に保険に入っておいてよかったことにはなるでしょう。

でも、仮にそうだとしても、この国には「高額療養費制度」という公的な制度があり、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月で上限額(年収によりますが、数万円です)を超えた場合、その超えた額が支給されるのです。

つまり、保険対象の医療を受ける限り、1か月で10万も20万も医療費を負担しなくてもよいということ。

もちろん交通費やテレビ代など、入院に伴い発生する費用は「医療費」だけではありませんが、それでも、どう考えても明らかに過剰な保険ではないでしょうか。

(当たり前のことですが、入院歴がないよりあるほうが、年齢が若いより年を重ねているほうが、統計的に病気になる確率が高いので、保険料は高くなります)

でも、不安だから・・・と多くの方がおっしゃいます。

では、どうすればいいのか。

決して難しいことではありませんよね。

保険料として支払う代わりに、その分を積み立てておけばいいのですから。

保険会社に支払ってしまうと、病気になったときしか使えませんが、自分で積み立てておけば、使い道は自由です。

入院するよりも、それなりに元気で過ごす確率のほうが高いのですから。